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ティク・ナット・ハンの95歳の継続の日の大切な贈りもの:母なる地球に耳を傾ける

2021年のティク・ナット・ハン師生誕95年の記念日に向けて、プラムヴィレッジからのメッセージとインビテーション

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瞑想とは、深く見つめ、耳を傾ける時間をもつことです。それによって、あなた自身の本性に触れることができ、怖れや分別をすべて手放すことができるのです。

ティク・ナット・ハン

2021年10月11日にタイ(ティク・ナット・ハン師)は95歳になられます。

タイの計りしれない貢献への感謝の念を表すために、母なる地球を思いやる実践と分かち合いにご招待します。これはとりわけ自分自身と愛する人たち、母なる地球の声を深く聴く実践です。マインドフルネスの実践によってタイの遺産を継続することこそ、私たちからのもっとも大切な返礼になるでしょう。


1970年代初頭から、タイは“公正なエコロジー”普及の先頭に立ち、地球を思いやり守っていくために、仏教徒や科学者や、世界各地のグループのまとめ役になってきました。
タイは、自分自身と地球を大切にする最初の一歩は、深く聴くことであると教えています。忙しない俗世で、それは革命的な行為です。

タイの近著『禅とこの地球を守る方法』は、地球についての強いメッセージですが、自分、社会、地球を癒すために私たちに深く聴くことをうながしています。

ここに3つのエクササイズを御紹介します。これらを実践し、あなた自身に起こる変化に気づいてください。体に変化があったでしょうか? 新たな洞察が生まれたでしょうか? 詩や何かの表現、自分やサンガが瞑想する写真、短いフレーズや気づきの言葉を投稿してみましょう。タイの継続の日のお祝いに、世界中のサンガやタイとシェアできるように。10月6日までにこちらのフォーム(英語)から投稿をお願いします。
 

1.地球の声を聴く
 

機会を見つけて外に出かけ、地球と一緒の時間をたっぷりと楽しみましょう。木や岩や花のもとに腰かけ、立って寄り添います。マインドフルな呼吸に戻って体の緊張を解き、五感を開いて地球のすばらしい奇跡に触れます。そのとき思考は自然に止まります。尊くも傷つきやすい地球の上に生きている奇跡に目覚めましょう。沈黙の中で、地球はあなたに何を話しかけていますか?


『地球がたたえる美は、マインドフルネスの鐘です。それが見えないときは、どうしてか自分自身に聞いてください。何かが妨げているのかもしれません。忙しすぎて他の物事に心が奪われ、地球の声が聞こえないのかもしれません。
 母なる地球は言っています。「わが子よ、私はあなたのためにここにいます。これらすべてはあなたのための贈りものです」 それは本当です。太陽の光、鳥の歌声、澄んだ流れ、春の桜、四季折々の美しさ、すべてがあなたのためにあります。それが目に入らず、耳にとまらないときには、心が他の物事でいっぱいになっているのです』

--『禅とこの地球を守る方法』より

2.自分の声を聴く


自分のために静かに座る時間をもちます。一杯お茶をいれてリラックスしてもいいでしょう。そして自分の内に起こっていることに耳を澄ませます。マインドフルな呼吸によって、私たちは体という家に戻り、自分自身とともにいることができます。そして愛と理解で感情の世話をするのです。自分自身に耳を傾けることが、人の思いを深く聴く前提条件です。それがタイと世界へのすばらしい贈りものになります。じっくりとあなた自身に耳を傾けたとき、どんなことに気づきましたか?

 

『地球の呼び声を聴き取り、応えるときにもっとも大切なのは沈黙です。心に沈黙が無ければ、そのいのちの声は聞こえません。あなたのハートの呼び声も聞こえません。その時間がないのです。マインドフルネスは、他にそれている心を呼吸へと戻します。入る息、出る息だけに注意を向けましょう。そうすれば思考は止まり、数秒もすれば自分が生きていること、今呼吸しここにいるという事実に目覚めるでしょう。私は存在しています。どこにも存在しないわけではありません。
「そうだったのか!」と、私が確かにここに生きていることがわかります。過去のことを考えず、未来を心配せずに、今息をしている事実だけに意識を集中してください。マインドフルな呼吸のおかげで、私たちは解放されます。思考、心配、怖れ、苦闘から解き放たれ、自由になって今ここに存在するのです』

--『禅とこの地球を守る方法』より


3.相手の声を聴く
 

自分の声に耳を澄まし、マインドフルな呼吸で安らぎと生き生きとした心を取り戻したなら、健やかなそのあり方を愛する人たちに与えることができるようになります。相手の言葉や、言葉にならなかった思いも聴き取れるでしょう。私たちが真に存在することで、愛する人は思いを受け止められたことを感じ、苦しみから解放されるのです。
 その人が木の根元に座っているとしましょう。木は何もしていないのに、生き生きと存在しています。あなたも木のようになり、生き生きとしたエネルギーの波を放てば、人の苦しみをやわらげることができるのです。

『数々の前世であなたは私の手を取り、よく一緒に歩いたものです。
松の老木に長いこと座っていたこともあります。
だまったまま隣どうしに立ち、風の声に耳を傾けながら、流れゆく雲を眺めました。
あなたは秋に初めて落ちた紅葉を拾い上げ、私に差し出しました。
私は雪に埋もれた森の奥まで、あなたを案内しました。
どこへ行こうとも、私たちが帰って来るのは、決まって月と星を近くに望むいにしえの山々です。
毎朝大いなる鐘を鳴らすために帰るのです。すべての存在の目覚めのために』

--『弟子を探す師』より

(原文:A Precious Gift for Thich Nhat Hanh’s 95th Continuation Day: Deep Listening for Mother Earth 2021/9/23)

(翻訳:島田啓介​)

ティク・ナット・ハン師への贈り物として、ここに提案されたエクササイズを実践し、あなたの気付きをフォームからシェアして下さい。英語への翻訳は、AI翻訳ツールのDeepLなどが便利です。

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