名古屋大学准教授 長山智香子さんの6つの問答 / 4/27「AI時代における人間的創造性:マインドフルネスの視点から」
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同ブログにご寄稿の共同企画者 齊藤弘久さんに引き続き、名古屋大学でのイベントのもう一人の共同企画者で、当日の司会・長山智香子さん(名古屋大学大学院人文学研究科超域人文学繋メディア文化社会論准教授)によるイベントに向けた寄稿文です。 個人的な経験と視点から、「なぜプラムヴィレッジなのか?」、そして本企画の意義について問答形式で語っていただきました。

プラムヴィレッジと私〜6つの問答 長山智香子
問:プラムヴィレッジとの出会いは?
トロント大学に留学していた時に、街なかで行われる瞑想の会に参加することが時々ありました。そのうち大学キャンパスの「多宗教信仰センター Multi-faith Centre」でプラムヴィレッジのサンガ(sangha, 集まり)に出会い、時々通うようになりました。他のグループと違い、瞑想方法が分かりやすく出入り自由、参加者はいろいろな人種・民族、宗教やジェンダー表現の人がいて、文化多元主義を現実の形にするような場であったことから、居心地よく感じました。
問:どのような興味からプラムヴィレッジに関わっているのですか?
以前からアメリカの公民権運動のマーチン・ルーサー・キングJr.牧師を尊敬しており、ベトナム反戦運動にも関心がありました。トロント大学のサンガを知って、ベトナム戦争下で平和運動を行いキング牧師と盟友であったティク・ナット・ハンにも興味を持ちました。宗教者による社会的公正や環境正義、文化多元主義の具体的な実践として、プラムヴィレッジの活動に注目しています。ティク・ナット・ハンはリーダーでも教祖でもない「先生」で、崇高な理念のための自己犠牲を説くことはせず、それぞれの参加者のセルフケアを重視するところが、シンプルだけど奥深く思います。
問:マインドフルネス(または瞑想)を実践していますか?
5-10分でも毎朝歩く瞑想をしようと試みていますが、続けてできることもあれば、忘れてしまうこともあります。朝に瞑想できなかった日に、台所でお皿を洗いながら動作に意識を集中して、頭に浮かぶ思考に気づくようにすることもあります(いわゆる生活瞑想)。
問:マインドフルネスでネガティブな感情と思考が抑えられて、仕事の能率が上がるのですか?
自己制御力が向上するというよりも、自分の調子の「いい時」や「悪い時」の変化に気づけるようになるのが、マインドフルネスの理想型だと思います。例えていうなら、心という鏡に映る風景を興味を持って見られるように助けるものかもしれません。私の経験ではあまりドラマチックではない、微細な変化です。
問:マインドフルネスを実践すると、不正義への怒りが感じられなくなって、社会運動に参加するモチベーションが下がるのではないでしょうか?
社会運動に参加する動機や方法は人によっていろいろだと思います。私の場合は、社会の仕組みに向けてもよいはずの怒りの矛先が自分に向いて、自分イジメをしているのに気づくために瞑想が役立っています。社会の不平等の中で傷ついた自分をケアするのにもいいです。社会をよりよく変えていこうとする運動と自分の心や思考に気づきを向けるマインドフルネスの営みは、相反するものではなく、お互いに支え合えるものだと私は思います。
問:プラムビレッジの僧侶や導師に名古屋大学で話していただく意義は?
経済成長中心のシステムの綻びが見えてきた現在、人々の繋がりをどうやって結び直し、公共性への意識を立て直していくのかが問われています。世界で多くのコミュニティが広がっているプラムヴィレッジの活動に触れ、人々の紐帯を再生する方法や、宗教者による社会参加についてのイメージを広げる機会にして頂けたら、本望です。また研究生活はストレスがつきもの。マインドフルネスに関心を持って頂くきっかけになれば、それも素敵だなと思います。

寄稿:長山 智香子さん(名古屋大学大学院人文学研究科超域人文学繋メディア文化社会論准教授)
Sociology and Equity Studies in Education専攻(博士、トロント大学)。国際教養大学助教を経て現職。大衆文化における他者と越境の表象、食のメディア化、社会的公正とエコロジーのためのメディア実践に関心をもつ。主な著作にGender and Food in Transnational East Asias(Jooyeon Rhee, Eric P. H. Liと共編著、Lexington Books、2021)がある。
プラムヴィレッジ僧侶団マインドフルネス来日ツアー2026
講演会「AI時代における人間的創造性:マインドフルネスの視点から」
"Human Creativity in the Age of AI: A Mindfulness Perspective"
2026年4月27日(月)
18:30~ 開場・瞑想(自由参加)
19:00~21:30 講演会
名古屋大学 東山キャンパス
ナショナル・イノベーション・コンプレックス(NIC)1階
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