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ティク・ナット・ハン師のご容体についての公式発表


ベトナム・フエにて暮らしておられるタイ(ティク・ナット・ハン師)の近況・ご容体について、プラムヴィレッジから公式発表がありました。プラムヴィレッジから、2020年9月18日付でティク・ナット・ハン禅師のご容体を伝える公式発表がありました。

【プラムヴィレッジ・公式発表】

親愛なるサンガの皆様へ

あとわずか3週間程後の10月11日、タイは94歳を迎えます。約6年前に大きな脳溢血を起こして以来、タイはこれまで慈悲深く私たちと共にあり、その存在と安定感を捧げ、そして私たちがプラムヴィレッジの国際的な共同体を育み、繁栄させ、その教えと功績を引き継いでいく様子を見守って来られました。

2018年10月以降、タイはフエの慈孝寺に居住されています。約80年前に最初に僧侶修行を始められた場所です。タイは慣れ親しんだ境内をよく訪れたり、僧侶たちの歩く瞑想や儀式、祭事に加わったり、世界中から訪れる教え子たちや、祝福を願う訪問者らと交流してきました。新型コロナウイルスのパンデミック以来、慈孝寺は閉鎖し、タイの健康を守る予防策を講じてきました。

タイの健康状態は未だ非常に変わりやすく、弱々しい時も良い状態の時もあります。タイの精神はいまだ精彩を放ってはいるものの、ここ一カ月ほどのタイはとりわけ体力が無くなり、また食欲も減っています。

弟子として私たちは、タイの心身に必要な手立てを尽くし、またそのすべてのケアに新型コロナウイルスの対策措置を講ずる責務があります。現在のベトナムではすべての訪問者に入国前の隔離が義務付けられ、フエに入るにも更なる隔離措置が設けられています。この二年間、タイの古老の弟子たちの多くは外国で貢献し、教えてきました。タイと親しい昔からの弟子のうちの数名が、来る10月11日のタイの誕生日に立ち会うことを私たちは望んでいます。パンデミックのさ中にもかかわらず、弟子たちへこのための入国許可が下りたことに私たちは感謝しております。

タイの精神を養い、最も元気づけるものは、世界中の出家・在家の教え子たちがタイの教えを日常に取り入れ、社会の中で実践することだと私たちは確信しています。10月11日のタイの“継続の日”を祝って、何十万ものタイの教え子たちの皆様に、歩く瞑想し、自分に困難をもたらした相手を許し、愛するようお招き致します。これはまだタイが私たちと共にあるうちに、世界で私たちがタイを引き継ぎ、その精神を養う素晴らしい方法です。どうか偉大な慈悲の観音菩薩のエネルギーが私たちの師と共同体、そしてこの時期、困難の瞬間に直面している人々をみな抱擁しますように。

2020年がこれまで困難に見舞われた年であったことを私たちは認識しています。多くが喪失や先の見えなさ、怖れや差別に直面しています。みな計画を取りやめて、健康と幸せのために何が不可欠なのかを再考せざるをえませんでした。私たちは何一つとして当たり前のことはないのだと知ったのです。私たちが未だに生きて、愛する人たちがいること、そして拠り所とできる霊性の生き方があることは非常に幸運です。

ここフランスのプラムヴィレッジでは、対面でのリトリートを中止せざるを得ず、オンラインへと移行しました。ご参加くださった何千人もの皆様に深く感謝しております。そして今週、「無差別」をテーマに毎年恒例の90日間の雨安居を開始します。ご寄付やご支援を下さる皆様の寛大さのお陰で私たちは学びと修練、実践を深めていくことができます。私たちは共同体としてこれから3カ月間、一心に実践することを誓います。毎週日曜日には法話をライブストリーミングでお届けし、毎週木曜日の法話も公開する予定です。世界中の私たちの共同体の皆様とバーチャルに繋がる方法を探求し続けることを楽しみにしております。そして条件が整い次第、また各プラムヴィレッジ実践センターに皆様をお迎えすることを心待ちにしております。

愛と感謝と信頼をこめて、

プラムヴィレッジ僧侶一同

2020年 9月18日

(写真は2019年撮影)

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